ブラックマジックデザイン、DaVinci Resolve Speed Editorを発表
DaVinci Resolveのカットページと機能する新しい編集キーボード!はるかに高速な次世代の編集方法。
アメリカ合衆国カリフォルニア州フレモント - 2020年11月9日 - Blackmagic Designはこの日、DaVinci Resolve Speed Editorを発表した。DaVinci Resolveのカットページ用のキーボードである同製品は、ハードウェアとソフトウェアを組み合わせ、新しい方法で編集を劇的に高速化するソリューションだ。つまり、マウスと異なり、DaVinci Resolve Speed Editorはそれぞれの編集機能用のコントロールを搭載しており、複数のタスクを同時に行えるのでエディターは作業をスピードアップできる。また、Blackmagic Design販売店からDaVinci Resolve Studioを購入すると、期間限定でDaVinci Resolve Speed Editorが無償で付いてくる。
DaVinci Resolve Speed Editorは、世界各地のBlackmagic Design販売店にてUS$295(税抜価格)で販売中。
従来の編集ソフトウェアでは、メディアを管理する上で何千ものクリップを使用するので、クリップを絶えずクリック&ドラッグする必要がある。しかし、テレビCMやニュース、宣伝広告、トレーニングビデオなどの制作において、この手法は時間が掛かりすぎる。一方、古くから使用されるテープベースのリニア編集には、ビデオテープ上のすべてのメディアが再生され、早送りと巻き戻しですべてのショットを確認できるという利点があった。カットページはこの利点を活かした最新の機能、ソーステープを搭載している。ソースボタンを押すだけで、サーチダイヤルですべてのメディアをスクロールして確認できるのだ。現在のクリップはビン内でハイライトされる。編集後もビューアはソーステープのままなので、すぐに次のショットに移動できる。
イン点&アウト点の入力は、編集で最も使用される機能だ。DaVinci Resolve Speed Editorは、大型のイン点ボタンおよびアウト点ボタンを、手で簡単に見つけられる位置に搭載している。この配置は両手での操作に最適で、右手でトランスポートコントロール、左手でイン点&アウト点ボタンをコントロールして編集を実行できる。サーチダイヤルでスクロールし、目的の位置にイン点&アウト点を設定可能。イン点&アウト点を設定したら、すぐ近くにある編集機能ボタンを押すだけで編集が実行できる。また、イン点&アウト点はソーステープにフォーカスを合わせる目的でも使用できる。ソーステープからビン全体に戻したい場合はエスケープキーを押すだけで実行できる。
キーボードによる編集とマウスによる編集は異なるため、カットページの編集機能はキーボードのスピードを活かせるようにアップグレードされている。これらの編集機能はインテリジェントで、タイムラインにスマートインジケーターを表示してクリップが挿入される位置を示す。これにより、多くの場合において、編集を行う前にタイムラインにイン点やアウト点を設定する必要はない。これらのキーは、イン点&アウト点キーの上にあるので、手だけで簡単に見つけられる。また、カットページは編集を実行してもタイムラインに切り替わらないので、引き続きソーステープを視覚的に確認して、クリップの配置を続行できる。タイムラインにクリップを追加し続けられるので非常に高速な作業が可能。
パネルに内蔵された大きなサーチダイヤルは高品質で、ショットのトリムを極めて正確に実行できる。サーチダイヤルは物理的に大きいコントロールなので、ショットをトリムする感覚が完全に変わる。また、作業速度も大幅に向上する。トリムボタンを押しながらサーチダイヤルを回すことで、サーチダイヤルをトリムコントロールとして使用できる。つまり、左手で様々なトリムモードを選択し、右手でトリムを調整可能。これは極めてスピーディで、トリムの対象となるクリップはタイムラインのスマートインジケーターで確認できる。タイムライン上を移動して、ライブトリムを実行できるのだ。これは、全く新しい作業スタイルと言える。
編集ソフトウェアでトランジションを追加する際は、エフェクトをクリックしてタイムラインにドラッグする必要があるため、スピード性に欠ける場合がある。しかし、DaVinci Resolve Speed Editorを使用すれば、トランジションのオン/オフをボタンひと押しで切り替えられる。これは極めてスピーディで、タイムラインをスクロールしながらエフェクトを追加・除去できる。対象となる編集点はタイムラインのスマートインジケーターで確認できる。また、タイムラインを動かすことで、対象となる編集点も変更可能。カットキーを使用すると、タイムラインの編集点に適用されたあらゆるエフェクトを除去できる。ディゾルブキーを押すと、デフォルトの長さのディゾルブが編集点に追加される。スムースカットボタンでスムースカットを追加すれば、ジャンプカットを除去できる。
DaVinci Resolve Speed Editorは、大型のQWERTYキーボードを排除し、小型かつ携帯性が高く、機能ボタンエリアに搭載されたコントロールも編集に必要なものだけだ。一方で、DaVinci Resolve Speed Editorに搭載された強化機能キーのいくつかは、フルサイズの編集用キーボードにも搭載されていない独自のものである。代替機能があるキーもあり、長押しまたは2回押しすることで、2つ目の機能を使用できる。つまり、多くの編集機能を維持したまま、より少ないキーで高い携帯性を実現している。キーはグループ別に配置されており、必要なキーを手だけで探すことができるので、通常のキーボードと比べてより高速な操作が可能。
エスケープキーは、実行した機能を元に戻す目的で最も一般的に使用されるキーであるため、見つけやすいよう左上に配置されている。その良い例が同期ビンで、カメラを選択した後、エスケープキーを押してマルチビューに戻ることが可能。また、2回押しすれば取り消しキーとして機能する。
同期ビンは新しいスタイルのマルチカムで、タイムラインの現在のショットと同期しているショットを探し出すことが可能。これにより、使い慣れたマルチビューインターフェースを使用してカットアウェイを見つけられる。その後、カメラキーを使用して他のショットを選択し、ソース上書きでタイムラインに編集できる。
また、オーディオレベルキーを押しながらサーチダイヤルを調整することで、クリップの音量をすばやく設定できる。編集中にオーディオレベルを瞬時に設定できる機能だ。このキーを2回押しするとマーカーを追加でき、2回押しを長押しするとマーカーカラーを設定できる。
フルスクリーンボタンは赤でハイライトされるので、すばやく見つけてフルスクリーンビューに切り替えられる。この機能は、編集をクライアントに見せる際などに最適。フルスクリーンボタンを2回押しすると、フルスクリーンビューに切り替わるだけでなく、最後に実行した編集の直前から再生される。
トランジションボタンはカットボタンやスムースカットボタンに似ているが、DaVinci Resolveで使用できる全トランジションのパレットから、選択したカスタムトランジションを追加できる。トランジションボタンを長押しするとパレットが表示され、任意のトランジションを選択可能。
分割ボタンを押すと、タイムラインのクリップを現在の再生ヘッドの位置で簡単にカットできる。既存の分割点で分割ボタンを押すと、その分割を除去可能。このボタンを押しながらサーチダイヤルを使用すれば、タイムラインのクリップを前後に移動できる。
スナップボタンを押すと、タイムラインのスナップ機能が有効になる。DaVinci Resolve Speed Editorのスナップ機能は磁石的でなく、より繊細に機能する。ジョグを編集点で一時的に停止するので、より使いやすいのが特徴だ。スナップボタンを押しながらサーチダイヤルを使用すると、ビューアサイズを変更できる。
「リップル削除」は、再生ヘッドの位置にあるクリップを削除し、その結果として生じるスペースを、タイムラインをリップルして埋める。これにより、タイムラインに隙間が生じない。分割機能と併用することで、ショットの不要な部分を削除できる。リップル削除を実行すると、タイムライン全体の長さが短くなる。
カメラ番号選択ボタンでは、カットページの同期ビンを使用する際にカメラを選択できる。サーチダイヤルを回しながらカメラ番号を押すことで、順方向にジョグしながら、選択したカメラをリアルタイムでタイムラインに適用可能。ライブオーバーライドと呼ばれるこの機能は、DaVinci Resolve Speed Editorでカメラボタンを長押しするか、ライブオーバーライドボタンを使用して有効にできる。この機能を有効にし、ライブオーバーライドボタンが点灯したら、プロダクションスイッチャーのようにカメラを選択可能。マルチビューが表示され、カメラからカメラへと自由に切り替えられる。切り替えをビデオのみ、またはオーディオのみに限定するボタンもあり、柔軟な編集が可能だ。
DaVinci Resolve Speed EditorはBluetoothを搭載しており、ワイヤレスで接続できる。また、通常のコンピューターキーボードと併用でき、ラップトップでの使用に最適。DaVinci Resolve Speed EditorはUSB接続にも対応しており、この接続を介して内部バッテリーに給電できる。Bluetoothと内蔵バッテリーにより、極めて高い可搬性が実現している。
「このキーボードは、ワークフローを大きく分岐することになる、本当にエキサイティングな製品です。」と語るのは、Blackmagic DesignのCEO、グラント・ペティ。「これまでの編集ソフトウェアはマウスでの使用を前提として設計されてきました。しかし、各タスクを実行するために編集機能をマウスで何度もクリックする必要があるため、これはスピード性に欠ける作業方法でした。これを踏まえた上で、DaVinci ResolveのカットページとDaVinci Resolve Speed Editorは協調設計されたため、完全に新しい次世代の編集ワークフローが実現します。非常に高速で、使うのが楽しいキーボードです!」
DaVinci Resolve Speed Editorの機能
- ソーステープでクリップを高速検索
- イン点/アウト点トリム用の大きなボタン
- インテリジェント編集に対応した新キーボードモード
- サーチダイヤルを使ったライブトリム用のボタン
- トランジションタイプ変更用のボタン
- サーチダイヤル・コントロール
- タイムコード入力用キーパッド
ご購入と価格
DaVinci Resolve Speed Editorは、US$295(税抜価格)で世界各地のBlackmagic Design販売店にて販売中。
フォト
DaVinci Resolve Speed Editorおよび他のBlackmagic Design製品の写真はこちら www.blackmagicdesign.com/jp/media/images
会社概要
Blackmagic Designは、映画、ポストプロダクション、放送業界に向けて世界最先端のビデオ編集製品、デジタルフィルムカメラ、カラーコレクター、ビデオコンバーター、ビデオモニタリング、ルーター、ライブプロダクションスイッチャー、ディスクレコーダー、波形モニター、リアルタイム・フィルムスキャナーを開発している。Blackmagic DesignのDeckLinkキャプチャーカードは、その品質と価格で放送業界に革命をもたらした。また、エミー™賞を受賞したDaVinciカラーコレクションシステムは、1984年以降、テレビ、映画業界の中心となっている。Blackmagic Designは、現在も6G-SDI、12G-SDI製品、ステレオスコピック3D、Ultra HDワークフローなどの独創的な革新を続けている。世界をリードするポストプロダクションエディターやエンジニアにより設立されたBlackmagic Designは、現在アメリカ合衆国、イギリス、日本、シンガポール、そしてオーストラリアにオフィスを構えている。詳細はwww.blackmagicdesign.com/jp
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